COT(Constant On Time)方式のDCDCコンバータのPDN インピーダンス、Bode PlotはVNAでは測定できないお話し

COT方式のDCDCコンバータは、VNAを用いてPDNインピーダンスを測定することはできません。Transient Step Loaderを用い、オシロ上の波形からインピーダンスを計算します。

COTの基本的な制御信号を視覚的に理解するのは下記の動画が最もわかりやすいと思います。

この動画ではあまり触れていませんが、パルスが出力される電圧は、電圧が上昇する場合と下がる場合で異なります(ヒステリシスがある)。

私はエンジニアではないため、数学的な解釈は説明できるだけの理解をすることができません。以下のような極めて感覚的な理解をいたしました。なお、VNAは線形デバイス(入力した信号の周波数が変化することなく出力されてくるデバイス)の測定しかできない測定器です。

PWM方式のDCDCコンバータのFB端子に10Hzサイン波を重畳させた場合は、PWM制御により10HzのNegative Feedbackがかかり10Hzの振幅はほぼ抑えられ出力されません。つまり10Hzでのインピーダンスは極めて小さいという事です。伝達関数をVNAで測定すると高いGainが測定されます。Shunt Thruでインピーダンスを測定すると極めて低いインピーダンスが測定されます。伝達関数もインピーダンス測定も、VNAが出力した10Hzの信号をレシーバが検波しているので測定ができます。

COT方式の場合は、FB端子の先はコンパレータでありOn/Offの出力です。10Hzとは全く関係がないパルス波により制御されます。パルスの周波数は一定ではありません。つまり入力した10Hzの信号は全く出力されてこないので、伝達関数をVNAで測定することはできません。計算上インピーダンスは極めて低くなりますが、同様にVNAで測定することはできません。測定されるのは、10HzにおけるMLCCのインピーダンスです。周波数を変えてもこれは同じことです。つまり電源OnとOffでインピーダンスの測定結果は変化しません(正確には電圧依存性による差異が見えるはずです)。

COT方式は、伝達される信号がないのでVNAを用いてインピーダンスを測定することもBode線図を測定することもできません。

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